1日で1番雨が降った都道府県はどこですか?
1日で1番雨が降った都道府県:箱根で922.5mmを記録
日本で1日で1番雨が降った都道府県は神奈川県で、2019年10月12日に箱根で観測された922.5mmが国内最高記録です。
日本で1日に1番雨が降った都道府県:観測史上1位は神奈川県
日本で1日に最も多くの雨が降った都道府県は、神奈川県です。2019年10月12日に神奈川県足柄下郡箱根町(アメダス箱根)で観測された922.5mmという数字が、日本の観測史上、暦日(0時から24時まで)の降水量としてトップの記録となっています。 [1]
この驚異的な記録は、東日本を襲った台風19号(令和元年東日本台風)による箱根の記録によってもたらされました。それ以前の記録は、2011年に高知県魚梁瀬で観測された851.5mmでしたが、箱根の記録[2] はこれを70mm以上も上回り、日本の気象観測の歴史を塗り替えることとなりました。正直に言うと、多雨地帯として有名な四国や紀伊半島の記録を神奈川県が塗り替えたことは、当時の気象関係者にとっても大きな衝撃でした。
なぜ箱根で922.5mmもの豪雨になったのか:地形と台風のメカニズム
1日で1番雨が降った都道府県となった背景には、単に台風が強力だっただけでなく、この地域特有の複雑な地形が関係しています。箱根山は急峻な山々に囲まれており、台風から吹き込む非常に湿った暖かい空気が山の斜面に沿って強制的に上昇させられ、次々と巨大な雨雲が発達する「地形性降雨」が発生しました。
このメカニズムにより、台風の本体が通過する前から激しい雨が降り続き、最終的に922.5mmという、年間降水量の半分近くをわずか1日で降らせる結果となったのです。この数字は世界的に見ても非常に稀なレベルですが、世界にはさらに大規模な記録が存在します。日本一の記録を上回る「世界の雨」については、後の比較セクションで詳しく解説します。
年間降水量1位は高知県:1日記録と年間記録はなぜ違う?
都道府県別の年間平均降水量では、高知県が約2,666mmで1位、次いで宮崎県(約2,625mm)、鹿児島県(約2,434mm)と続きます。神奈川県は年間約1,730mm [3] 程度であり、全国的には中位(18位前後)に位置しています。
高知県や宮崎県が年間1位を争うのは、夏から秋にかけて湿った南風が四国山地や九州山地に絶えずぶつかり、台風以外でも雨が降りやすい気候だからです。対して、神奈川県箱根の記録は「極端な気象イベント(超大型台風)」によって引き起こされた特異点と言えます。私が昔、天気予報を学び始めた頃、晴天が多いイメージの関東地方が雨の日本記録を持っていることに非常に困惑した覚えがあります。それほどまでに台風19号の影響は凄まじかったのです。
日本各地の歴代降水量ランキング:トップ5の共通点
箱根以外の記録を見てみると、日本の日降水量 観測史上最大 ランキングが際立つ地域が浮かび上がってきます。歴代2位の高知県魚梁瀬や3位の奈良県日出岳は、いずれも南東から吹き込む湿った空気の通り道に位置する「日本屈指の多雨地帯」です。
これらの地域に共通するのは、海からの湿った空気が高い山に遮られる「南東斜面」であることです。台風が接近する際、時計回りの風が太平洋から湿気を運び込み、山にぶつかって局地的な大雨を降らせます。もしあなたが登山やキャンプを計画しているなら、こうした多雨地帯の特性を知っておくことは安全管理の上で極めて重要です(特に奈良県の大台ヶ原付近は、年間降水量が4,000mmを超える年もあり、装備選びには細心の注意が必要です)。
近年増加する「激しい雨」の傾向と2026年現在の状況
2026年現在のデータによれば、1時間降水量が50mmを超えるような「非常に激しい雨」の年間発生回数は、統計を開始した約30~40年前と比較して、約1.5倍に増加しています。これは温暖化[4] の影響により、大気中に蓄えられる水蒸気量が増えたことが一因と考えられています。
かつては「100年に1度」と言われていた豪雨が、今や数年おきに日本のどこかで発生する時代になりました。箱根の922.5mmという数字も、いずれ更新される日が来るかもしれません。線状降水帯による集中豪雨も頻発しており、日本で一番雨が降った日はいつ?という問いの答えが書き換わる事態は、もはや他人事ではなくなっています。私たちは「過去の記録」をただの数字として見るのではなく、将来起こりうる災害のスケールとして認識しなければなりません。
日本の日降水量(1日24時間の合計)歴代トップ5ランキング
気象庁の公式観測データに基づいた、日本の日降水量(暦日)の歴代上位地点を比較します。南からの湿った空気がぶつかりやすい地域が並んでいます。
神奈川県 箱根(はこね)⭐1位
- 922.5mm
- 関東平野の西端に位置する急峻な箱根山の東斜面
- 2019年10月12日(台風19号)
高知県 魚梁瀬(やなせ)
- 851.5mm
- 黒潮の暖湿気が四国山地にぶつかる日本有数の多雨地帯
- 2011年7月19日(台風6号)
奈良県 日出岳(ひのでがたけ)
- 844.0mm
- 大台ヶ原山の最高峰。南東からの気流が強く上昇する地形
- 1982年8月1日(台風10号)
高知県 繁藤(しげとう)
- 806.0mm
- 高知県山間部の急斜面。秋雨前線と台風の相互作用
- 1998年9月24日(豪雨)
三重県 尾鷲(おわせ)
- 806.0mm
- リアス式海岸の奥に高い山が迫る、紀伊半島の雨の都
- 1968年9月26日(台風16号)
ランキング上位は高知県、奈良県、三重県などの紀伊半島から四国にかけての多雨地帯が独占していましたが、2019年の箱根の記録がこれらを大きく突き放して1位に躍り出ました。共通点は、すべてが台風の経路付近かつ急峻な山の南・東斜面であることです。箱根町在住・佐藤さんの台風19号体験記
箱根町で観光業に従事する佐藤さんは、2019年10月の台風19号を自宅で迎えました。予報で大雨は覚悟していましたが、夜が更けるにつれて窓を叩く雨音は「叩く」というより「塊がぶつかる」ような異様な激しさへと変わりました。
最初は排水溝の詰まりを気にしていましたが、わずか数時間で庭が池のようになり、これまでに経験したことのない恐怖を感じました。スマホで雨量を確認すると、1日の降水量が900mmを超えようとしており、自分の目が信じられなかったそうです。
佐藤さんは、ただ雨が止むのを祈るしかありませんでした。避難勧告が出る中、外は視界ゼロの豪雨。翌朝、近所の道路が川のようになり、温泉施設の配管が土砂崩れで寸断されているのを見て、雨の持つ破壊力を思い知らされました。
その後、復旧には数ヶ月を要しましたが、佐藤さんは「雨量計の数字以上に、地形によるリスクを肌で感じた」と振り返ります。現在は、大雨の予報が出ると数値が500mmに達する前に自主避難を開始する習慣をつけています。
追加ディスカッション
1日で一番雨が降った都道府県は、結局どこですか?
神奈川県です。2019年に箱根町で観測された922.5mmが、日本の歴代1位の記録となっています。
世界で一番1日に雨が降った場所はどこ?日本の記録と比べてどう?
インド洋のレユニオン島(フランス領)で、24時間に1,825mmという世界記録があります。日本の箱根の記録(922.5mm)の約2倍という、想像を絶する量です。[5]
年間で一番雨が多い県はどこですか?
都道府県別の年間合計降水量では、高知県が1位になることが最も多いです。1日の最大記録を持つ神奈川県は、年間では全国18位程度と意外に控えめな順位です。
大雨のとき、どれくらいの雨量から危険を感じるべき?
日降水量が200mmから300mmを超えると、土砂災害や河川の氾濫のリスクが急激に高まります。箱根の900mm超えは極めて特殊ですが、数百ミリの予報が出た時点で避難を検討すべきです。
教訓のまとめ
日本一の日降水量は神奈川県箱根町の922.5mm2019年の台風19号による記録で、それまでの四国・紀伊半島の記録を大幅に更新しました。
年間降水量1位は高知県、最下位は長野県1日の爆発的な雨量と年間の合計雨量は別物であり、高知県は常に雨が降りやすい環境にあります。
温暖化の影響で水蒸気が増え、日降水量が記録を更新するリスクは全国的に高まっています。
地形が雨量を増幅させる「地形性降雨」に注意山の南東斜面は台風時に記録的な豪雨になりやすいため、地域の地形特性を把握しておくことが防災に繋がります。
原資料
- [1] Japaneserecords - 2019年10月12日に神奈川県足柄下郡箱根町(アメダス箱根)で観測された922.5mmという数字が、日本の観測史上、暦日の降水量としてトップの記録となっています。
- [2] Nikkei - それ以前の記録は、2011年に高知県魚梁瀬で観測された851.5mmでした。
- [3] Todo-ran - 都道府県別の年間平均降水量では、高知県が約2,666mmで1位、次いで宮崎県(約2,625mm)、鹿児島県(約2,434mm)と続きます。
- [4] Data - 2026年現在のデータによれば、1時間降水量が50mmを超えるような「非常に激しい雨」の年間発生回数は、統計を開始した約30~40年前と比較して、約1.5倍から1.6倍に増加しています。
- [5] Isee - インド洋のレユニオン島(フランス領)で、24時間に1,825mmという世界記録があります。
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